
寺院でお盆に行われる山門施餓鬼会や、日課のおつとめにもよく読誦されるお経です。各家のご先祖さま方は、日常、その子孫の方々から手あついご供養を受けておられるのですが、多くの精霊のなかには誰からも供養されず、餓鬼道に堕ちて苦しんでいる霊もたくさんあるはずです。このお経は、そのような餓鬼道におちて苦しんでいる多くの精霊を供養し、済度するためにお唱えするものです。
お盆は、目蓮尊者の因縁によって起こり、毎年7〔8〕月15日に行い、『仏説盂蘭盆経』にその本拠が見いだせます。また、施餓鬼は『仏説救抜焔口餓鬼陀羅尼経』に根拠があり、毎日修すべきもので、阿難尊者の因縁に基づきます。今日では、お盆とお施餓鬼の区別があいまいですが、もともとの因縁は全く別のものであることを心得てください。