7歩のあゆみ1
(出典:書き下ろし)
今からおよそ2500年前、お釈迦様はお生まれになりました。生まれられると、直ちに7歩あるかれたと言い伝えられてます。ここのところにお釈迦様のみ教えが見えて参ります。
2つのお話を聞いたことがありますが、これからのお話を1つのものとてしてお読み下さい。
「六道輪廻」という教えがあります。それは私たち凡夫がなかなか越えることのできない6つの道、地獄・餓鬼・畜生・修羅・人間・天上の世界を申します。私たちは地獄のような思いを味わったり、常に物に飢えているかのようにあれもこれもと欲張る心、時に人間らしからぬ無軌道な行動に走ったり、他人とどうしてもうまくいかずつい争ってしまったり、人として普通の営みができいつしか一天にも登ったような素晴らしい体験をしたりしたかと思ったら、また地獄のような世界に舞い戻ってしまったりと、六道の世界を越えられずに、悩んだり悲しんだり苦しんだりしております。これを六道輪廻と申します。
お釈迦様はご自身の修行により、この6つの道を越えられ、仏の世界即ち法界に到達されたのです。正に7つ目の道に、永遠に変わらぬ世界に到達されたのです。(次回へ続く)