雲衲報恩接心報告(7)
臨済禅師・白隠禅師の遠諱を記念し、去る3月3日~9日まで、全国の僧堂の雲水(修行僧)が約230人参集し、東福寺大禅堂(選仏場)において報恩接心を行ないました。
一日ごとの様子をご紹介して参ります。
(1) 3月3日 補佐員(役員)到着・会議
(2) 3月4日 僧堂先駆到着・接心衆評
(3) 3月5日 僧堂老大師・雲衲到着・安単・総茶礼
(4) 3月6日 接心開講
(5) 3月7日 接心・連鉢
(6) 3月8日 接心講了
(7) 3月9日 分散・近隣僧堂のみ法要加担(下記をご覧下さい)
3月9日
長かったような短かったような報恩接心も終了。5時開静。6時より、最後の粥座は特別に小豆粥です。
生飯(さば)といって、自らがいただく前に、餓鬼に施す飯を少しずつ集めます。
これは六波羅蜜(ろくはらみつ)といって、仏教徒が実践すべき徳目の一つ、布施の行為で、食事の場で常に実践されます。
集めた生飯は外にまいたり、池に流したりして、鳥や魚の餌になったりします。
粥座後、雲水たちは出立の用意をし始めました。
お世話になった禅堂などを掃除します。
遠諱事業の総裁である、相国寺派管長・有馬賴底老師をはじめ、各派僧堂の老師方もこれから始まる分散茶礼(解散前の茶礼)の為にお集まりです。
老師方もおそろいになり準備が整い、雲水たちも方丈へ。老師方もおでましになられます。
遠諱委員長・相国寺派宗務総長の佐分宗順師より挨拶ならびに目録・記念品の贈呈などが行なわれました。
出立前に2グループに分かれて記念撮影です。なんと大雨となってしまいました。
僧堂ごとに並び、いよいよ出立です。山門下では門送の為、老師方がお待ちになられています。
雨の中、合羽を羽織って素足に草鞋ばきにて、各僧堂ごとに縦列で出立していきました。
お疲れ様でした。この50年に一度の遭いがたき機縁において、雲水各位に御所得が少なからずあったことを祈ります。
この日の雲水たちへ向けて、円覚僧堂の横田南嶺老師よりお言葉を頂戴しました。禅文化研究所のブログに掲載させていただきましたので、ご覧ください。
禅文化研究所 ブログ禅より ―雨の日の門送―