禅語

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雲破月来池  『中峰広録』巻十七 くもやぶれてつきいけにきたる

『床の間の禅語 続』

(河野太通著・1998.04 禅文化研究所刊)より

11月を表す季節の画像

雲破れて月池に来たる

雲が散って月の光が池に届いた。雲が散らないと、池の水に光は届かない。実際は、月が雲を破って顔を出し、そして池に光が届くということでしょうが、詩としては「雲破れて」と表現しています。

月の光が強いと雲が破れる。雲の間から強烈な月の光が輝き出すということです。

自然の情景に自分の心のありようを学んでいく。倫理的、道徳的な学び方ではなく、人間の本質的な、根源的な学び方によって学ぶ。元来、心というものがどういうものであるかということを知っていく。禅語を床の間に掛けるとき、私たちはそういう学び方をしていきたいものです。