梅花雪に和して香し
出典がはっきりしませんが、よく使われる言葉です。「一枝の梅花雪に和して香し(一枝梅花和雪香)」ともいわれます。
梅の花が、冷たい純白な雪と調和して、清楚な花を咲かせて香っている。厳しい冬の寒さをしのいで、春の花々に先駆けて咲き出す、そこに梅の花の美しさがあります。雪の純白、冷徹な冷たさと相和して馥郁とした香りを放つ。その凛然とした美しさを讃える言葉です。
冬の霜や雪に耐える試練と苦しみを乗り越えた時節があったればこそ、美しい花を咲かせているのだ。梅の花が咲いて、その枝に雪が積もっている、「ああ美しいな」という、ただそれだけのことではなく、やはり冬の寒苦を乗り越えてきて、今こうして花を咲かせているのだという味わい方をしなければならないと思います。しかも、苦しみというものがマイナスにはなっていない。雪の純白、冷たさというものが、ないよりはあったほうがさらに美しい。そんな味わいをもってこの言葉を読みあげると、一段と精神的なものを感じ取れると思うのです。